<女友達>


        「なぁ、平次は蘭ちゃんの事、どう思う?」

        突然の問いに、平次は目を丸くした。
        和葉の意図がわからない。
        わからないが、少し気にさせてみたい感情がわき上がる。
        「どうって・・・美人やし気立てはええし、言う事ないと思うで?」
        お前と違うて・・・と、言葉を続けようとした時である。
        「やっぱり!! 平次もそう思う!?」
        予想外の満面の笑みを返されて、平次は絶句した。
        「昨日、蘭ちゃんからメールが来たんやけど、
        工藤君からの連絡がない事、気にしとってな、
        けど、あんなにええ子、放っておく訳ないって、平次も思うやろ?」
        「あ、ああ・・・。」
        そういう事かと、事情を察したが、その声はいささか乾いて響いた。
        「そんで蘭ちゃんがな・・・。」
        そんな平次の感情に気づく事なく、
        和葉は楽しそうに蘭とのやり取りを語り続けている。
        「・・・・・・。」
        その言葉を右から左へと流しつつ、
        服部平次は理不尽な気持ちを胸中に渦巻かせた。

        何で・・・。

        何で俺が、女に嫉妬せなあかんねん!!

        終わり


        <当時の後書き>
        突然すみません(そんなんばっかな。)。
        いやぁ、ひいさんが香華さんのFQお題に挑戦していて、それがすんごく良くてね、
        何つーの? 素敵出題者と素敵解答者?
        FQらしい香華さんのお題と、短編がしゃきりと光るひいさんの創作・・・
        すーてーきー!!
        はぁ、このコンビネイションが羨ましいぜ。
        あたしにも、「ヤキモチと鈍感好きさんに50のお題」とか、
        「平和四コマ描きさんに50のお題」とか出してくれる、
        素敵な出題者はいないもんかしら・・・(そんな個人狙いな奴はいねえ。)。
        そんなこんなで、どうしても文章がダラリラと長くなってしまうあたしは、
        キレの良い短編が書けない事も悩みの一つなので、
        お題はさておき、ちょっと書いてみようかなと。
        そんな時は日記ですね!!(普通は違う。)
        ちなみに、時間があるとダラリラとしてしまうので、
        上記の短編は切羽詰った状況で書いたのですが、
        それがどんな状況かなんて、言えねぇ言えねぇ。


        <現在の後書き>
        お題はいつでも募集中(怖。)。