<通天閣より愛をこめて〜コードネームは0024〜>


        塵一つ落ちていない、しかし、汚れた廊下をひた走る。
        貴賓用の赤い絨毯を血で染め上げるなんて洒落にもならない。
        今回の目的である、秘密兵器の青写真は、パーティの盛り上がりに紛れて、
        まんまと手中に収めさせて頂いた。
        後はこの屋敷から無事に逃げ出せば、任務も完了、
        なのだが。

        「あーっ!! もう追っ手が来てしもた!! 平次のせいやで!?」
        「なんでやねん!? お前がちゃんと見張っとかんからやろ!?」
        「何言うとんの!? あたしがあれほど気ぃつけてって言うたのに、
        ちゃんと確認せんと、トラップ一個解除し忘れたんは誰っ!?」
        「じゃかぁしいっ!! お前が横でゴチャゴチャ言うから忘れたんじゃ!!」

        緊張感を自分達で台無しにしながら加速を強める。
        こうしている間にも、口喧嘩を繰り広げる二人の傍らを、
        敵の発した無数の弾丸が次々と通り過ぎて行く。
        「後ろっ!! 任せたっ!!」
        「わかっとるっ!!」
        国際的秘密機関のエージェントとしてコンビを組み初めて数年、
        男女のペアは仕事においては互いの能力を低下させるだけなどと、
        陰口を叩かれた事もあったが、
        何故だろう?
        この相手なら、どんな任務をも成功させられると思うのは。
        何故だろう?
        この相手なら、常に安心して背中を任せられると思うのは。
        何故だろう?
        この相手なら、どこまででも行けると思うのは。



        「和葉っ、ここを抜けたら親父達のヘリに連絡入れろっ!!
        合言葉はわかっとるな!?」
        「ええと、『スパイの好物は?』・・・。」
        「『レモンと梅干。』・・・や!!」

        ・・・・・・駄目だ!!

        終わり(挫折。)


        <当時の後書き>
        自己ダメェジを療養しつつこんばんは。
        「通天閣より愛をこめて〜コードネームは0024〜」
        (ちなみに0024はダヴルオー・ニシと読んで頂けるとありがたい。)をお送りさせて頂きましたが、
        無理だよ!! ときめきキャンディラヴ作家にスパイ物なんて・・・!!
        だったらやんなって感じですが、
        今回、何故こんな無茶をかましたかと言えば、
        皆様お気づきでしょう、ハナ日記初の画像!!
        まんまと手に入れた王子ブランドの平和絵!!
        す、素敵ーーーっっ!!
        凄いよ王子!! プロみたい!!(プロなんだって。怒られるって。)
        ああー、平次カッチョイイ、和葉が凛々しい、
        どうしてあたしの中の平和カラァが、緑と橙ではなく(怒られるよ。)、紺と紅だって知ってるの?
        どうしてあたしの中の理想の平和が、
        「お互いが安心して背中を預けられる関係。」だって知っているの?(物騒な理想。)
        ありがとう王子!! あたしこれから王子の事、王子様って呼ぶぜ!!
        そんなお礼を述べつつ、頂いた絵をいそいそとデスクトップの壁紙に設定。
        あの瞬間から、王子はあたし専属のデスクトップの壁紙職人(うわ。)。
        そしてもちろん、花屋堂のデスクトップに飾っておくだけでは勿体ないので、
        いつもの頂き物自慢の方法と同じく、無理矢理挿し絵にして創作を・・・と思ったのですが、
        無理だよ!! ときめきキャンディラヴ作家にスパイ物なんて・・・!!(リピート。)
        最初は真剣に創作部屋に置く作品として頑張ろうかと思ったのですが(あの実力でか?)、
        どうにもこうにも無謀だなぁと、日記でお茶を濁す結果に・・・。
        常々勝手な事をしつつも、何とか頂いた物に見合う創作を・・・と、
        頑張ってはいるのですが、今回はいつも以上のていたらくっぷりで・・・。
        でも良いや!! 自慢出来たし!!(立ち直り早。)
        ちなみに、元絵はもっと大きくて、キャメラが寄った版とかもあったりするのですが、
        日記のレイアウトを考えて、許可を得て縮小(最低。)、
        っつーか、あたしの大事なあたし専用のデスクトップの壁紙を、
        あたし以外の人間が持ち帰って壁紙に設定したりしたら我慢出来ない!!
        ・・・ここまで心が狭く汚くなれるもんかっていう人間見本市。
        でも素敵だよねぇ・・・。
        皆様にもウトーリとして頂ければ幸いです。
        創作のオチはさておき・・・。


        <現在の後書き>
        振り返ると馬鹿な自分・・・何だよそのなぞなぞ大百科なオチ。
        それにしても「お互いが安心して背中を預けられる関係。」は数年後の映画でやっていましたね。
        まさか・・・ここからヒントを得て!?(成長してない馬鹿。)
        そして、王子が連載を持ち、多忙となった今でも、あたしは普通に壁紙や挿し絵を待ってる。