<京都五条大橋初恋慕情(適当。)>


        「でも良かったやん、あの人が無実で。」
        「あん? 何でやねん。」
        事件解決後、五条大橋を歩きながらそうつぶやく和葉の、
        どこかいつもと違う口調に違和感を感じ、平次が問いを返す。
        「何でって・・・・・・す、好きやったんやろ、彼女の事。」
        わかっていたはずなのに、口に出すのはひどく辛い。
        そして、過去形として発したその事柄が、
        果たして本当に過去の事なのだろうかという思いが、
        平次からそらした、和葉の瞳をますます曇らせて行く。
        雨が、降ってしまうのではないかという程に。
        平次は黙ったまま、しばらくそんな和葉を見つめていたが、
        やがて盛大なため息をつき、
        「何言うとんねんお前・・・。」
        と、呆れた表情で、それに見合った言葉を発した。
        「せ、せやかて・・・。」

        「まったく、鈍くてかなわんわ、俺の・・・。」

        そこで平次は言葉を切り、橋のたもとで待っているコナンと蘭の元へと走り出した。
        「え? 何? 平次ー!?」

        終わり


        <当時の後書き>
        だから突然創作おっぱじめんのやめなって。


        <現在の後書き>
        映画予想話。
        しかし、内容同様、当時の後書きも投げやりです。